コンポスト:生ゴミを堆肥化するウィスラーの取り組みに拍手。

シェアする

compost
私の住むウィスラーBC州では、ゴミの収集の仕方が日本の常識からすると独自なものになっています。

ウィスラーの人々はクマやアライグマ、コヨーテをはじめ多くの野生動物と共存しています。
ウィスラーは「ベアーフレンドリー」をかかげているので、クマがそのあたりを歩いていても日本のようにすぐに殺したり追い払ったりはしません。

それでもやはり、クマなどの野生動物とはある程度の距離感を持って暮らさなければいけない。

そのため日本のようにそこら中にゴミ集積所を設置して、集落ごとにゴミを出せる便利なステーションはありません(一部のマンションなどの集合住宅にはある場合もあります)。

基本的に家庭で出るすべてのゴミは、ウィスラー内に2ヶ所あるゴミ集積所に自分で持って行くスタイルです。

分別も様々あるのですが、今回注目したいのが「コンポスト(生ゴミを堆肥化)」についてです。

日本でも各家庭でできる段ボールコンポストを導入すると、市区町村から助成金が出るところも多いようです。
ウィスラーでは各自がベランダや庭でコンポストをやってしまうと、お腹をすかせた野生動物が身近に来てしまう可能性が大(主にクマを警戒)。

そこでウィスラーの取り組みがすごいのは、自治体全体でそれを行なっていることです。

(調べてみたところ、日本でも東京都日野市の一部200軒ほどの集落でそのような取り組みも行われているようです。気になる方は調べてみてください。)

家でやってみた結果を最初に述べますと、

私はコンポストを始めたことで、燃えるゴミの量を今までの半分にできました。

コンポスト(生ゴミ堆肥化)とは?

コンポストの仕組みは、本来自然の中では自然に起きている「有機物が土に帰る」ことです。

例えば森の中では、落葉樹が冬になり葉を落としたり動物が死んだりすると、土の中にいる微生物によってそれらは分解されて土に帰ります。

このサイクルのおかげで森林の土は栄養満点で肥えており、新たな命をまた育んでいきます。

その仕組みを人間社会に取り入れたものが「コンポスト(堆肥化)」と呼ばれているわけです。

家庭や飲食店で出る生ゴミ、庭や地域で出る落ち葉や枯れ草、畜産業で発生する動物の糞尿などの有機物を微生物の働きによって分解。

そして出来上がった堆肥を肥料として農業や家庭菜園に再利用しようじゃないかという取り組みです。

ウィスラーのコンポスト(生ゴミ堆肥化)の仕組み

これらはすべてウィスラーのホームページに書かれているのですが、私は最近まで知なかったのでここで自分の勉強も兼ねてご紹介します。

Step1:各家庭で分別

garbage
各家庭で燃えるゴミリサイクルとは別に生ゴミをコンポストとして分別する。

我が家では、上の写真のように燃えるゴミともう一つゴミ箱を用意してそこに生ゴミを入れています。

コンポストに入れて良い物のリストは以下になります。

野菜くず、コーヒーグラインドやティーバッグ、食べ残しなどを入れられます。
プラスチックが混入しないように気をつけないといけません。

Resort Municipality of Whistler より引用
※Google翻訳で日本語訳にしたもの。

compostable

Step2:ゴミ集積所に自分で持って行く

各自がウィスラー内に2ヶ所(ファンクション・ジャンクションとネスターズ)あるゴミ集積所へ持って行く。
写真はファンクション・ジャンクションです。
functionjunction
コンポスト専用のボックスに投入する。
ファンクションでは出入り口に近い方にある、この茶色いボックスになります。
compost-box

Step3:ゴミ集積所から2つの施設へ

集積所から以下の2つの施設にコンポストが移送され、堆肥化のプロセスを踏みます。

施設1:Sea To Sky Soils Composting Facility
ペンバートンとウィスラーの間にある施設で、ハイウェイの真横にあります。
ウィスラーからペンバートンに行く途中に、私がいつも「動物の匂いがするなー」と思っていたところは堆肥施設でした。Sea To Sky Soils Composting Facilityが作成するこちらの動画をみてみると堆肥化のイメージがよくわかると思います。

動画の途中にもでてきましたが、プラスチックが多数混入しているという悲しい現実。
分別の際には気をつけましょう。

施設2:The Resort Municipality of Whistler (RMOW) composting facility in the Callaghan Valley
カラハンバレー(ウィスラーオリンピックパークのあたり)にある施設です。

実際にコンポストを始めて気づいたこと

①家で出る燃えるゴミの量と生ゴミの量は1:1くらいだった。

これはつまり、ゴミ出しに行く回数も減らせるということ。

そして燃えるゴミを私の家では半分にできた!というものすごい気付きでした。

気になる臭いについてはそんなでもないです。
これについては、たぶん私が自炊に動物性のものを使うのを辞めたことも関係ありそうです。

②ごみ捨て用をプラスチック袋からコンポスト可能な袋に変えた。

カナダのスーパーやドラッグストアで普通に手に入ります。
ちょっと緑色っぽい色をしているのが特徴。
compostable-bag

コーンスターチやジャガイモのでんぷんなど植物由来のもので100%できているので、生ゴミと一緒にコンポストできる。

プラスチックのゴミ袋の消費も辞められるなーと思って、うちでは燃えるゴミ用の袋もこっちに変えることにしました。

amazon.caでは10枚で$9.83。

日本でもコンポスト可能な植物由来のゴミ袋は売られているので要チェック。

緑の源100%生分解性コンポストゴミ袋ゴミ袋としてグリーンバッグ処理袋 100枚入 6L (箱入)

価格:4,124円
(2020/5/22 16:06時点)
感想(0件)

バイオグリーン45L10枚ゴミ袋10枚x60冊 お得用セット

価格:4,730円
(2020/5/22 19:20時点)
感想(0件)


最後までお読みいただきありがとうございました。

少しずつでも地球にかける負担を減らして暮らしたいなと考え出したこの頃。

また小さな何かを実践したら書きます。

スポンサーリンク