自力でファミリークラスの永住権申請をするにあたって、一番時間を割かなければいけないのが書類作成です。
この記事では私が書類作成(特にPDF書類)においてつまずいたことや、移民コンサルトさんに書類チェック時に指摘されたことなどを共有したいと思います。
※PDF書類の取得方法についてはこちらの記事をどうぞ。
ファミリークラス国内・国外申請に必要な書類一覧
この記事では以下のリストのうち、前半部分の書類についての記入方法を述べています。
*順番は発送時に上から並べる順序になっています。
IMM 5533 Document Checklist-Spouse(Including Dependent Children)
IMM 1344 Application to Sponsor, Sponsorship Agreement and Undertaking
IMM 0008 General Application Form for Canada
Country Specific requirement -戸籍謄本と原戸籍の翻訳したもの
IMM 5406 Additional Family Information
IMM 5669 Schedule A -Background/Declaration
リストの後半部分の書類についてはこちらの記事をご覧ください。
・IMM 5532 –Relationship Information and Sponsorship Evaluation
・スポンサーがカナダ人または永住権保持者である証明
・スポンサーのスポンサーの雇用と収入の証明
・申請者のパスポート、現在のビザのステータスを証明するもの
・Marriage Certificate(結婚証明書)
・日本の警察証明書・証明写真2枚
・一緒に住んでいる証明になるもの少なくとも2つ
・2人の関係の証明となる写真を最大20枚まで
・2人の関係を証明する書類を少なくともそれぞれ2つ
※リスト後半部分の書類についての記入方法は以下の記事からどうぞ。
IMM 5533 Document Checklist-Spouse(Including Dependent Children)
全ての提出書類はこのチェックリストに基づいて作成していきます。
要するにこれの通りに作成すればOKなんですが、迷う部分や勘違いしていた部分も私は多々ありました。サインの漏れもないように、チェックリストの最後にはどこにサインをしたか確認する欄まであります。
以下、#IMM 5533において気になった部分をピックアップします。
●#IMM 5533の一番最初
初めて永住権申請する場合は‘No’にチェックします。
●4. Financial Evaluation(IMM 1283)
自分一人が移民申請する場合はこの書類は不要になるので、チェックをつけなくてOK。
●5. Class of Application
私は国内申請なので一番上にチェックしました。国外申請の人は二番目にチェックします。
●7. Country specific requirements
日本人は必ずここに以下の文を記載します。
- A copy and a certified translation of the “Koseki Tohon”
- A copy and a certified translation of the “Kaiseigen Koseki Tohon”

●11. Use of Representative(IMM 5476)
自分で申請をする人はこの書類は要りません。私は移民コンサルタントに書類チェックだけしてもらいましたが、その場合は要らないそうです。
●12. Authority to release personal information to a designated individual(IMM 5475)
11と同様に、自分で申請をする人はこの書類は要りません。
●1. IDENTITY DOCUMENTS, TRAVEL DOCUMENTS AND PASSPORTS
上から二番目のチェックボックスは、国内申請する人はチェックします。カナダ滞在のステータスを示すビザ等を提出します。私の場合は学生なのでStudy/Workビザの両方を提出しました。
下のCountry specific requirementsは日本人は2項目のどちらにも当てはまらないことと、このページでも先述した7.Country specific requirementsにおいて、既に戸籍謄本・原戸籍の翻訳を提出しているので大丈夫とのことです。
IMM 1344 Application to Sponsor, Sponsorship Agreement and Undertaking
この書類はスポンサー側が記入するものになります。以下、#IMM 1344において気になった部分をピックアップします。
●冒頭の部分
スポンサーの配偶者またはコモンローパートナーのみが移民する場合は、以下のような答えになるかと思います。
●Sponsor eligibility assessment
スポンサーがカナダ国籍または永住権保持者であり、今までに他の誰かをスポンサードした事がない場合は以下のような答えになります。私は結婚していて国内申請になります。条件によっては質問事項が変わるかもしれませんのでそれぞれ確認してみて下さい。
Application Fees 支払い証明ページのコピー
-移民申請料合計 $1,050
内訳: Sponsorship fee ($75), principal applicant processing fee ($475) and right of permanent residence fee ($500)
-オープンワークパーミット申請料合計 $255(国内申請の場合のみ)
内訳: Work permit (including extensions) – per person($155), Open work permit holder($100)
-バイオメトリクス $85
総計 $1,390
全部まとめて支払えます。国内申請の場合にOWP(オープンワークパーミット)の申請が必要な人もまとめて支払いできます。
私の場合、学生ビザを日本から申請した際にバイオメトリクスを既にしていたのですが、移民コンサルタントの方にはそれでもこの料金は払っておいた方が良いと言われて後から追加で支払いました。
支払い方法
●まず以下にアクセスします。
https://www.cic.gc.ca/english/information/fees/index.asp
国内申請の場合、以下のように入力し「Get payment instructions」をクリック。
●以下のように料金一覧が表示されますが、それはさておき。下の方にある「Pay my fees online」をクリックします。
●次のページでは下の方にスクロールし、Step3にある「Answer questions to get fees」をクリックします。
●質問事項に答えていきます。「Sponsor a family member」にチェックしてContinueをおします。
●A spouse or common-law partnerにチェックして次へ。
●この RPRF(the right of permanent residence fee)はあとでも払えるのですが、一緒に払った方が遅れが生じないので一緒に払うことが推奨されています。上で紹介したこちらの画像の赤線部分にも示されていますね。「I’ll pay the RPRF now」にチェックして次へ。
●国内申請の場合は上を、国外申請の場合は下をチェックして次へ。これより下は国内申請の場合を紹介しています。
●オープンワークパーミット(OWP)申請料を一緒に支払う場合はYesにチェックします。
●OWP保持にかかる手数料が免除かどうかの質問です。ほとんどの人は手数料が必要となるのでNoにチェックします。免除対象かどうか確認したい場合はcheck if your…から調べられます。
●自分一人が移民する場合はNoにチェックして次へ。
●バイオメトリクス料金について。私の場合、学生ビザを日本から申請した際にバイオメトリクスを既にしていたのですが、移民コンサルタントの方にはそれでもこの料金は払っておいた方が良いと言われて後から追加で支払いました。一緒に払った方が無難と思われます。Yesにチェックして次へ。
●質問事項が終わり、結果が示されます。国内申請で自分一人のみが移民対象、RPRFも同時に支払う、OWP申請、OWPビザ保持料がかかる、バイオメトリクス料金含む場合は以下のようになります(2020年4月時点)。
ログインしてオンラインで支払います。支払った後に支払い証明書がPDFで生成されるので必ず保存してプリントアウトし、提出します。OWPの申請にも必要なので2枚プリントしておくと良いかと思います。
IMM 0008 General Application Form for Canada
申請者の一般的な情報を入力する書類です。以下、#IMM 0008において気になった部分をピックアップします。
●National identity document
日本人は該当するものが無いのでNoをチェックします。
●Education/Occupation detail
4年制大学を卒業している場合・・・Bachelor’s Degree
小学校=6 中学校=3 高校=3 大学=4 なので、6+3+3+4=16となります。
専門学校・短大卒の場合・・・Associate
学士号・・・Bachelor
修士号・・・Master
博士号・・・Doctor
Intended occupationについては「移民完了後に就く予定の仕事」と解釈して、今のところ自営業は予定していないのでCompany employeeとしました。私の場合、Current occupationは学生ビザなのでStudentとしています。
Country Specific requirement -戸籍謄本と原戸籍の翻訳したもの
戸籍謄本と原戸籍(改正原戸籍)の二つの書類をそれぞれ英語に翻訳したものが必要です。
必ず公認翻訳者の方に翻訳してもらう必要があります。
BC州では、こちらから公認翻訳をしてくれる人に直接メールや電話を送ることで依頼できます。日本人の方も多く在籍しています。
https://www.stibc.org/page/certified%20member%20directory.aspx
私はウィスラー在住のSuzzane Batesさんにお願いしました。料金は$150。2日ほどで確認作業まで行ってくれたので助かりました。ちなみにこの方にはドライバーライセンスの翻訳もお願いしたことがあります。
戸籍謄本と原戸籍の取得については「戸籍謄本と原戸籍を取得」をご覧ください。
IMM 5406 Additional Family Information
この書類はローマ字表記での自分の名前と家族の名前の横に、漢字でも表記する必要があります。
私は書類印刷の段階で少し困ったことが起きました。
私のパソコンには日本語がもちろん入っているのでファイルをAdobe Readerで開けるのですが、どうやら日本語が設定されていないパソコンではファイルが開けないようです。
というのも、まずウィスラーの公共図書館で印刷しようとしたらこの書類だけ開けず印刷できず。続いて、UPSで印刷しようとしたら同様にこの書類だけ開けませんでした。結局、日本語が設定されている日本食レストランの事務所のパソコンで開くことができ、そこで印刷させてもらいました。
家にプリンターがある人は問題ないとは思いますが、参考までに。
IMM 5669 Schedule A -Background/Declaration
私はこの書類が最大の難関でした。パーソナルヒストリーの入力がクセものです。
職歴も住所歴もパスポートと整合性が無いといけない、しかも10年分!
この書類は入力完了したらValidateしないといけなくて、うまくいっていれば書類の右上にあるValidateにYesと表示され、書類の最後にバーコードが生成されます。
うまくいっていない場合は問題点が赤字で表示され、バーコードが生成されません。
●4.の犯罪などに対する質問事項
特に犯罪歴もなく問題ない場合は全てNoになるはずです。
●5.Education History
一番上の欄には4年制大学・学部卒の場合以下のようになります。これについてはこのページのこちらで紹介しています。
学歴は新しいものから順に記します。
●6.Personal History
カナダで働いている場合は、Workerとそのステータスを記します。またVisitorやStudentとなる人もいるはずですね。
日本で働いていたステータスは日本の市民なのでCitizenになります。
この書類の最大の難関はこの職歴と住所歴の記入です。
カナダのA streetに2018年の9月から2019年の3月まで住んでいた。
その間に2018年の10月から11月にかけて、アメリカに旅行したとします。パスポートとの整合性が大事になるということなので、海外旅行は外せない項目です。そうすると以下のようにこの書類には書き記す必要があります。
From 2018.09 | To 2018.10 | A street (Whistler,BC Canada) |
From 2018.10 | To 2018.11 | Traveling (Seattle,WA USA) |
From 2018.11 | To 2019.03 | A street (Whistler,BC Canada) |
これをもし、A streetに2018.09から2019.03まで住んでいたと続けて記入して、その下に旅行を記入すると、時系列が不整合とみなされ、ValifiedがYesになりません。
同じようなことが全ての職歴、住所歴の記入で起きます。笑
特に私は日本にいた時に、冬はスキー場で働き夏は別の場所…という暮らしを何年もしていたのでこの書類のページ数は膨大になりました。
2015年の12月から2018年4月までの間、冬はBスキー場で働き夏はCホテルで仕事をしていたとします。
そうすると以下のように書かなければなりません。
From 2015.12 | To 2016.04 | Bスキー場 |
From 2015.05 | To 2016.11 | Cホテル |
From 2016.12 | To 2017.04 | Bスキー場 |
From 2017.05 | To 2017.11 | Cホテル |
From 2017.12 | To 2018.04 | Bスキー場 |
それと同時に住所歴も職歴と整合性が無いといけませんのでお気をつけください。
また、時系列にギャップがないようにしないといけないので、もし無職期間があったならばUnemployedとして書き記す必要があります。
まずは別の紙に10年分書き出して整理してから入力することをお勧めします。
なぜなら全部入力し終わってから「あ!ここ1週間海外旅行行ってたんだった!」と気づいたとしても、それを途中に挿入することができないPDFフォームのシステムなのです。
そのヒストリー全て最初から入力し直しになります。
私はこれで何回もやり直して泣きそうになりました。
少しでも移民申請をする誰かの助けになれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
次記事(現在作成中)では、残りの書類の作成方法について書きます。
コメント
色々なバックグラウンドがある人もいるので「当然ですが犯罪歴のもない場合」という書き方は良くないと思います。訂正してください。読んで頭に来ました。
qさん
コメントありがとうございます。気分を害してしまったことお詫び申し上げます。訂正しました。記事はトップに表示されていると思いますので確認してみてください 🙂
コメント失礼します!これからPR申請するもので
分かりやすくとても参考になります!
質問なんですが、personal history の所に、海外旅行も記入したのですが、addresses の所にも旅行した際の泊まったホテルも記入しましたか?
まりさん
コメントありがとうございます。私がお世話になった移民コンサルタントさんにはprsonal historyと住所が一致するようにと言われたので、海外旅行の滞在先をaddressのところに記入しました。この作業がいちばん大変ですよね。頑張ってください 🙂
こんにちは。ただいま申請準備中のものです。
natsuさんのブログは私にとってかゆいところに手が届く内容で、とても感謝しています!本当にありがとうございます。
ひとつ質問ですが、Schedule A (IMM 5669)などで英語と母国語で記入するようにと指示されているのですが、どこまで日本語で書かれましたか? 私は日本人の名前や地名、施設名は日本語併記しているのですが、外国のものは英語だけにしています。もし覚えていらっしゃったら教えていただきたいです。
コロンさん
コメントありがとうございます。お役に立てたのならとても嬉しいです。
私もコロンさんがおっしゃっているように、日本語のものだけ併記したと記憶しています。